十二月二十一日。夜来の雨はあがった。夜明け前の四時ごろ、門灯を消し、我が家の前の道から東の空を見あげると、うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカ、そしてその二星を底辺にした頂点、しし座のデネボラ、所謂「春の大三角形」が光っている。
五時ごろに、ふたたび道へ出た。春の大三角形はやや西に移動して、東の空に金星が煌々と輝いている。
ボクの背後では、すべてが浄土へ傾いていく。……夜空を彩っていたシリウスも、プロキオンも、カストルとポルックス、アルデバラン、また、もちろん、オリオンも、限りなく西方へ、カペラは北斗と音もなく交響して。
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