過日、船場センタービルで用を済ませ、地下鉄御堂筋線本町駅から梅田に出た折、まだ昼前だったので、紀伊国屋へ寄り、そこで或る女に出会った。
「或る女」 有島武郎著 新潮文庫
もう去年の七夕の話になるが、或る女と打ち合わせのため、東京に出向いた。その夜、酒席で、久しぶりに或る女のタバコをいただいてふたりで楽しんでふかしながら、彼女から、有島武郎の「或る女」の話が出た。ボクは別に有島武郎に興味はなかったけれど、東京の或る女は大切な人なので、じっと耳を傾けた。そして、昨夜、紀伊国屋で買った「或る女」を読み終えた。
巻末に丁寧な解説が付いているので、ボクから何も言う事はない。ただ、本を閉じた時、結局、人間って自分本位で生きてしまって後悔しながらこの世を去っていく、そういう運命なのかしら、老い先短いボクは覚えず腕組みしていた。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。