最近、芦屋浜に近い公園、芦屋市総合運動公園や親水公園辺りに多くのアマチュアカメラマンがやって来る。みんな望遠レンズを装着したカメラや様々な付属品を持って、重装備をしている。我が家とも近接しているので、散歩しているとよくお会いする。先日も、珍しい鳥、カラムクドリが公園に一羽迷い込んできた。その情報がネットでパッと拡散したのだろう、何十人というカメラマンで賑わっていた。鳥類に無知な私は彼等にいろいろ教えてもらい、その鳥をスマホで撮った。そして、ボンヤリとしてほとんど実体不明の映像ではあるが、「芦屋芸術」のブログで紹介した。
今朝、九時二十分頃、出勤前にいつも散歩している親水公園で一人のカメラマンに出会った。彼は三脚で固定したカメラをまだ花を出さない桜の木に向かってスタンバイしている。ここで一言しておくと、ほとんどやって来るカメラマンは私と同世代、あるいは数歳違いの男女で、おそらく会社をリタイヤ、かつて好きだったカメラをせいいっぱい楽しんでいる方が大半ではないか、私はそう思っている。
「何を撮ってるんですか?」
「カワラヒワ」
「珍しい鳥なんですか?」
「別に珍しくはないが、飛んだらキレイなので、それを狙ってるんです」
「すみません、出勤時間です。ありがとうございました。また、よろしく……」
つい夢中になって、私もスマホでその鳥を撮っていた。いつも九時半前後に車で迎えに来る息子のことを、スッカリ忘れてしまった。
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