あなたといっしょにいるのが
とても楽しくて
別れるなんて
心に浮かびもしなかった これっぽっちも!
そうなんだ 長い歳月 愛しあったので
もう 愛しあうことしか出来なかったんだ
八年前まで
そうだった
*写真は、今朝九時ごろの親水公園。
十五年前後昔の話になるが、朝五時過ぎ、まだ薄暗い中、この公園で亡妻えっちゃん、亡犬ジャックと三人で遊んでいた。するとふいに、川向こうに駐車していた車の陰から若い警察官が飛び出してきた。小さな橋を渡り、東屋の横を通り抜け、一目散に私の前まで走ってきて、手帳を取り出した。
「芦屋はノーリードが禁止されています。ご存じですね」
確かに、この数か月前に芦屋市の市条例が改正されて、犬の放し飼いは罰金十万円以下、そうなったと耳にしていた。
「住所は」
「私はすぐそこの海洋町三番五号、山下徹です」
「まわりに迷惑になるので、ノーリードはやめてください」
「まわりに誰もいません。ワイフとジャックと私だけですが……なぜこんなに朝早くから待機していたんですか」
「ご近所から苦情が出ています。私も犬は好きですが……」
実直そうなまなざしで、好感の持てる警察官だった。
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