夢の中に
死体が
ころがっていた
おぱあるの
手のひらが
撒き散らされていた
目はつぶれ……
頭の中で
月が踊っていた
あたしを打ち砕いてくださいと
足が
少しはためいた
はらはらするような首が
かしいだかと思うと
耳がぴかぴか切り落とされて
もうじき指がすりまわされて
口唇に
髪の毛が生えそめる
足のうらをゆっくりくすぐって欲しいのに……
*この詩は、一九七七年二月十三日、私が二十七歳の時の作品である。その当時の日記に書かれている通り、一字一句修正していない。若い頃の私の日記帳を亡妻悦子は捨てずに大きな紙袋にまとめて保管していた。私は去年の十月、押入れの片隅にそれを見つけた。
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