ゼリー

 変な話だが、赤い色に追い込まれている。でも、色に追い込まれるって、どういうことなんだろう? よくわからないので、しばらく考えてみた。そのうえ、すべての色の中で、ただ赤い色だけが、追い込むのだ。

 もしかして、顔色のことだろうか。

 とても恥ずかしくて 赤

 よせってば

 そうじゃないだろう

 あの色じゃないか

 血だ

 君の頭の血だ

 血はまた昇る

 どす黒い 赤!

 それとも 鼻血だっけ

 あるいはそれとも 赤いゴキブリを食っちゃったのか

 成虫になる前の成長期の赤いゴキブリは柔らかいから つい つい

 それともお前

 くちびるに紅をぬった⁉

 女好きが高じて 女装して街角を歩いて ハイ ハイ

 それとも また あるいは

 いやはや どっこい 濃い 恋い

 もうこんな話 よそうじゃないかい

 ごめん あと三時間我慢すれば 夜が明ける

 オイ 君 

 狂いはじめた夜には

 イチゴゼリーが一番だろう

 赤は赤で消せ 負い 生い 老い 

 赤色不安症には赤いゼリーが特効薬 今夜もひとりで赤ワインを飲みながら

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