カテゴリー:文学系
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アンネ・フランクの「アンネの童話」
この本を、十四歳くらいの少女が書いたなんて、誰も信じないと、ボクは思う。その上、ナチスドイツが人間とは認めないユダヤ人を収容所に送り、労働能力のある人間は強制労働、その能力のない人間、例えば老人や子供や病人や強制労働…詳細を見る -
プリーモ・レーヴィの「休戦」
「出発したときは六百五十人いた私たちが、帰りには三人になっていた」(本書352頁)。いったい二年にも及ぶこの旅はどのような日程だったのか? どのような施設への旅だったのか? そして、また、何故このような旅に出かけたの…詳細を見る -
アンネ・フランクの「アンネの日記」
この本はおそらく、十代の時に読んだ人が多いだろう。感受性豊かだと言われている「青春時代」に読んでこそ、心に残る一冊になるのだろう。だが、ボクはこの歳になって、すなわち七十歳になって、初めてこの本の扉を開いた。 …詳細を見る -
プリーモ・レーヴィの「これが人間かーアウシュヴィッツは終わらない-」
この著者は、イタリアの化学者ではあるが、第二次世界大戦中、ナチスのトリノ占領に対して反ファシズムのレジスタンス活動を始める。だが、一九四三年十二月十三日、スイスとの国境沿いの山中で国防志願軍(ファシスト軍)に逮捕され…詳細を見る -
小倉豊文の「ヒロシマー絶後の記録」
高村光太郎はこの本の序でこんなふうに書いている。 「この記録を読んだら、どんな政治家でも、軍人でも、もう実際の戦争をする気はなくなるであろう。今後、せめていわゆる冷たい戦争程度だけで戦争は終わるようになってくれ…詳細を見る -
福永武彦の「死の島」
ボクは初めて福永武彦の小説を読んだ。何故今まで読まなかったかという理由は後ほど書くことにして、読むに至った理由は、今年の一月からずっと読み続けている所謂「原爆文学」のおかげで、この小説を読むことが出来た。 「…詳細を見る -
小田実の「HIROSHIMA」
この本は、所謂「原爆文学」といわれる作品の中では比較的新しく、ジョウという牧場で働いていたアメリカの男が、第二次世界大戦で召集され米軍の空軍に入隊、ヨーロッパ戦線でヒトラーがバンザイした後、日本にトドメを刺すべく爆撃…詳細を見る -
大庭みな子の「浦島草」
ひとくちに欲望といっても、食欲、性欲、金銭欲、権力欲、知識欲、名誉欲、快適生活欲、健康長寿欲などいっぱいあって、また、物欲といっても人間って各自さまざまなものをあれこれ物色するので、欲望とは何かを簡単に誰にでもわかる…詳細を見る -
いいだももの「アメリカの英雄」
この小説は、一九四五年八月六日および九日、ヒロシマ、ナガサキに原爆を投下したパイロットが、終戦後、アメリカ本国にスーパー・パイロットとして、すなわち、本土決戦を断念させて日本を無条件降伏に追い込んだアメリカの英雄とし…詳細を見る