未明に出る

 枯葉を食って、生きている人。そんな人がいるという。おかずは、虫。例えば、ゴキブリ。修行僧なのか。冬でもはだし。そう聞いている。だが、衣は。どんな衣装で生活しているのか。それはまだ不明だ。

 芦屋川の周辺を宿として、川の水で渇を癒す。そうも聞き及んだ。彼。究極の極貧美を追求する人。この世が要求するもの、言葉を換えれば、この世が大切にしているもの、仕事、金、性愛など、すべてに破れて、あるいは、すべてを捨てて、断念して、行きついた生き様。それが枯葉を食って生きる生活だ、人生の冬に住めば、いずれあなたにもわかるときが来るだろう。今夜、未明、私にそんな彼が出て来た。

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