
後藤光治さんからこんな詩誌が送られてきた。
「アビラ22号」(抒情詩篇) 後藤光治著 文彩堂出版 2025年6月10日発行
今号の「アビラ」は従来と様子が違った。著者のこれまでに発表した詩群の中から特にリリシズムに覆われた作品を自選して、「特集抒情詩篇」と銘打っている。
このような特集を発表した意図は巻末の<あとがき>に書かれている。著者によれば、こうだった。抒情性から遠く離れてしまった結果すっかり大衆離れした詩を復権するため、まず詩に抒情性を取り戻す試みだった。
収録された全十八篇のうち多くの作品は、海に近い故郷に生まれた少年が晩年に追憶、回顧する作品群だった。ただ、作品「花飾り」は老婆の長い人生への感慨が主調音になっていて、「山谷」「楓教室」の二篇は少年時代ではなく青春時代・大学生時代を現在から眺望していた。
いずれにしてもその根底に流れているのは、全篇、過去(故郷)への追憶とその哀愁、あるいはこう言っていいのだろうか、故郷ともはやそれを失ってしまった現在との限りない歳月の落差への嘆きだった。
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