後藤光治個人詩誌「アビラ」23号を読む。

 後藤光治さんから詩誌が送られてきた。

  後藤光治個人詩誌「アビラ」23号 編集発行/後藤光治 2025年9月1日発行

 今号の「アビラ」はこういう構成をとっている。

 まず巻頭に「ロラン語録」。次に「詩作品」六篇。連載している「ロマン・ロラン断章(二十三)」。ここでは「コラ・ブルニョン」について言及しているが、この作品の本質、それは心の火といってもいいのかもしれないが、この心の火を失いほとんど言葉遊びに脱落し、いたずらに難解な言語作品を追求する日本の現代詩を批判している。

 続く「詩のいずみ」では、<鮎川信夫の「日本の叙情詩」>について論じている。日本の叙情詩の明治以降の基本的な流れをまとめたうえで、いま求められているのは、叙情詩の在り方ではなくその現代における本質、つまり、叙情詩への問いを投げかけている。「アビラ」の前号でも問われている命題だった。

 最後に「鬼の洗濯板」。ここでは連載されている<ファーブルの「昆虫記を読み解く(3)」、今回は「狩バチの話」を紹介している。詳細は本書に譲るが、生命の根源、本能への問いだった。

 私は思うに、叙情詩への問いと、本能への問いは、その根源において極めて近い場に存在しているのかもしれない。どうだろうか。

 詩に関して言えば、もちろん上記のエッセイも含めて、現代の人間の在り方への批判が色濃く漂っていた。

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