
池の中をのぞいていた。
この小さな池の中で、今年の三月下旬からつい先日、十二月の初めまで亀が暮らしていた。そして、毎週土曜日の午前中、池を掃除して、ふたりで遊んだ。
私にとって、亡妻とのつながりがある、ただひとりの残された命だった。もちろん、彼女の残した木は歳月と共に成長し、また、花は咲き乱れてはいるけれど。けれど、彼等はいつしか舞い散っていく。おおよそ動かない存在、常に静止している存在だった。
いったい私は何が言いたいんだろう。自分でもよくわからなかった。ただ、水のない、冬眠して亀のいない池を前にして、こんな言葉が胸の中に浮かんでいた。
存在していないことは
とても淋しい
そんなの当り前じゃないか
そう言われても わたくしの心は
何度でも つぶやいている
存在していないことは
とても淋しい
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