銀粉になって

城の夢を残したまま

宮廷住まいの鳥たちは死んでゆく

わたくしのふくらはぎには

あなたのくちびるのかたちがいつまでも

でも 悔恨なんてしていない

たったひとつの死があるだけだから

一枚一枚 衣装を脱ぎすてながら

おそるおそる まはだかになりながら

銀粉になって崩れ落ちる

その日へひとり 近づいていくのです

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