空色の箱馬車

大空は苺色に色づいてきたではありませんか

もうすぐ夜ですねえ

あなたとわたくしは

てのひらとてのひらをくくりあわせて

この空色の箱馬車の黄色い手綱を握りしめ

くるくる くるくる 鞭打って

お月様のかかった森の向こうへ

妹よ

シャーベットのようなソドムの赤児をかたみに生み落とそうよ

 <反歌>

首すじに近づくカミソリの哀愁

切断の夢

わたくしのてのひらに触れるものは

ことごとくみな 空想の花束へ芽ぶきゆく

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