六月 きょうも歩いていた

今まで

長い歳月をかけて

積み重ね 織りあげられたさまざまな言葉が

歩くたびに

すべて はがれ落ちてゆく

誰もいない

言葉が絶えた真昼

六月

小雨の中

海辺の音を聴き

公園の樹林を通り抜け

また あの花壇へ出た

あじさいが咲いていた

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