私は新型コロナワクチンを一度も打っていない。昔から注射が嫌いだった。自然体が好きだった。学生時代に強制的に打たされたのは別にして、社会人になってからインフルエンザのワクチンも含めてほとんど注射から遠ざかっていた。といって、反ワクチン主義者とはいえない。わざわざ病院まで出かけて痛い注射を打つなど、元来怠け者の私には思考外の出来事だった。面倒くさい話だった。無頓着だった。だから、嫌注射主義者だ、そう言っていいと思う。
まったく打っていない、打つのを拒否している、そんな極端な考え方なんて私にはない。現に、私は今の家に住んで二十一年近くなるが、一度だけ病院へ足を運んで注射を打った。かれこれ十五年くらい昔の話である。四十度の熱を出し、これはまずい、近くの病院で解熱剤を一本打っていただいた。先生の話では、インフルエンザとのことだった。そのおかげで、一日安静にすれば快方に向かった。
ところで、こんな本を読んだ。
「コロナワクチンその不都合な真実」 アレクサンドラ・アンリオン=コード著 鳥取絹子訳 詩想社 2023年12月25日発行
著者は、ミトコンドリアマイクロRNAに関する研究の第一人者、そう紹介されている。遺伝子関連に無学な私には本書を批評する力はまったくない。著者は専門家として今回世界中で打たれた新型コロナワクチンはウイルスよりも危険だ、本書でそういう論証をしている。
そもそも新型コロナワクチン、mRNA(メッセンジャーRNA)に関して言えば、さまざまな病気の治療に二〇〇〇年から二〇二三年まで試験されてきたがことごとく失敗している。著者はその失敗の歴史を詳細に解説している。また、その副作用にも言及している。にもかかわらず、新型コロナワクチンは臨床試験中であるが各国は承認し、半ば強制的に国民に注射してきた。
著者によれば、mRNAワクチンは、脂質の膜に包んで人工的に合成されている。従って、注射した筋肉で分解せず、さまざまな部位に循環してスパイクタンパクを蓄積する。例えば、脳の小血管、腎臓、卵巣などに蓄積する。免疫力の低下とともにガンになる可能性がある。
また、mRNAを包んでいる膜は脂質チノ粒子でつくられている。これはアレルギー反応を起こし、脂質の一部(用量の15~20%)は肝臓に蓄積する。そればかりではなく、今回の新型コロナワクチンは私達のゲノムにまで侵入して遺伝子情報を修正する可能性がある。それは私たちの子孫のゲノムにまで及ぶ。
本書では、巨大製薬会社の薬害の歴史まで報告している。今回の新型コロナワクチンで製薬会社に興味のなかった人でもよく耳にしたファイザー社も過去に大きな薬害訴訟で損害賠償金を支払っている。
この本は真実を書いているのか。確かに私がコロナのワクチンを打たなかった理由は先に述べた注射嫌いだったのと、治験中の薬だと耳にしたからだった。治験中とは、悪く言えば、人体実験ではないだろうか。私は恐ろしくてそんな薬を体内に入れたくはない。本書でも、そのように書いていた。
ぜひこの本を日本の専門家は明確に批判して、新型コロナワクチンの安全性と有効性を証明していただきたい。そしてその論証とデーターを開示してほしい。日本でもワクチンの副反応で二千人くらいの人が亡くなられたと聞く。後遺症を背負った人々はどんな状態なのだろう。私のような無学な人間では本書を読んでも真実かどうか、わからない。少なくとも新型コロナワクチンを推進・活用した専門家と自認する研究者・医者は職業人として事柄の真実を明るみへ出す宿命を背負っているのではないだろうか。まともな職業人として真実を明らかにしてほしい。
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