カテゴリー:経済学・哲学系
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カール・マルクスの「フランス語版資本論」を読む。
思えば、私は二十三歳の時、「資本論全三巻」を必死で、正に文字通り必死になって、頭のデキが悪いクセにそれこそガマンにガマンを重ねてついに読了したのだった。厖大な本なので、より深く理解しようと宇野弘蔵の諸著作を前後して学…詳細を見る -
インゲ・ショルの「白バラは散らず」
私達は、各自、互いに、出来る限り、物事を公平に判断できれば、あるいは、判断しようと一心に努めれば、よりよい方向に向かうための厳しい論争はあっても、相手を罵倒し、断罪し、終に相手を殺戮せんとする狂気の幻想に没入するまで…詳細を見る -
アドルフ・ヒトラーの「続・わが闘争ー生存権と領土問題」
この本の著者には単純な固定観念があって、その固定観念ですべてを解釈し、主張し、その固定観念以外の考え方や感じ方を批判、場合によっては極めて強く排除する傾向にある。また、特定の固定観念だけでもって現実を観察・理解するた…詳細を見る -
アドルフ・ヒトラーの「わが闘争ー国家社会主義運動」
私の勘違いではなければ、私達の住んでいる現在の日本においては、思想・信条の自由な社会に生きているので、基本的には、さまざまな世界観があって、各自さまざまな人生を楽しんでいるのだ、私はそう思っている。だが、この本の著者…詳細を見る -
アドルフ・ヒトラーの「わが闘争ー民族主義的世界観」
このところ、所謂「アウシュヴィッツの文学」を読み続けている私は、強制収容所の被収容者およびその関係者の文献だけでなく、確かに「アウシュヴィッツ強制収容所」所長ルドルフ・ヘスの「獄中記」は既に読んではいるが、やはり、強…詳細を見る -
ブルーノ・ベテルハイムの「生き残ること」
取り立てて言うほどのことではないが、この本は、訳者あとがきが一九九二年五月に書かれ、そして、一九九二年八月六日初版第一刷発行となっている。また、巻末のプロフィールでも著者はまだ健在で活躍しているように、読者は感じるだ…詳細を見る -
ジャン・アメリーの「罪と罰の彼岸」
なんとも言いようがない本に手を出してしまった。それでも勇を鼓して読書感想文めいたものを、ボクは書こうと思う。 取り敢えず、理解しやすいところから、この本の中へ侵入しようではないか、と言って、理解しやすいのかど…詳細を見る -
フランクルの「夜と霧」
この本の著者は、ボクの心に極めて強い印象を残している思想家の一人である。というのも、個人的な話になってしまうが、ボクは一九六九年四月二十八日の沖縄デーで、反戦運動に参加して、新橋・有楽町間の線路上で機動隊に逮捕され、…詳細を見る -
プリーモ・レーヴィの「溺れるものと救われるもの」
この歳になってボクにもハッキリわかってきたことは、人はみなそれぞれ独自で一回限りの時間を生きているのであってみれば、他人の生きている時間を理解することは、トテモ困難な事柄だ、逆に言えば、この「ボクの生きている時間」を…詳細を見る -
ルドルフ・ヘスの「アウシュヴィッツ収容所」
正月早々、重い話をかかえこんだ。……というのも、ボクも長い人生の中で、激昂の余り、他人を絶対否定しようとする傾向になったことは一度ならずある。しかし、そんな状態はいつまでも続かない。ボクの場合、怒りが冷めてくると、た…詳細を見る