芦屋芸術は 、たがいに共感できる世界を言葉で表現することを、めざしています。
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フォト詩集「親水公園にて」が出版されました!
「錯乱詩集 一日、一詩。」が澪標から出版されました!
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カテゴリー:山下徹の詩
2024-2-28
山下徹の詩
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父
開いていた引き戸を閉めた時、手前に立っていた室内物干しスタンドにあたり、洗濯物が部屋の床に散らばった。 「もっと注意してやらなかったら、いかんな」 背後で父の声がした。 「文句あるなら、自分でやっ…
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2024-2-27
山下徹の詩
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孤独
夜中に目が覚めた。スマホを見ると二時を過ぎていた。もう一度瞼を閉じようとしたが、じっと天井を見つめたまま、まんじりともしなかった。だが私は思い切ってベッドから体を引きはがし、外着に着替えていた。 二月の終わり…
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2024-2-25
山下徹の詩
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十年目の扉を開ける
もう逃げたりなんてしない あなたに向きあって生きていく 救いなんてなかった ついそこまで 死が見えていた 十年目の扉が …
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2024-2-25
山下徹の詩
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また、見た。
沈没船を見た。 船内から笑い声が聴こえた。 …
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2024-2-24
山下徹の詩
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粉末のまま
孤独の中に光を見た。 それは藍色の粉末だった。 …
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2024-2-23
山下徹の詩
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不思議な頭
どうしたんだと言ったら こうしたんだと答えた 馬鹿じゃないかとシカッタラ シッカリシタラ しっぺ返しされた わかった顔なんてしちゃイケナイ 注意すると きょうは行ケナイ なんてショートメー…
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2024-2-22
山下徹の詩
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再生することはない
このまま終わっていくのかもしれない 地に落ちた枯葉が 宙に浮いて もう一度 小枝にとまり 緑色によみがえり 再生することがある 会議では 激論の末 この主張が否定された …
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2024-2-20
山下徹の詩
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泡の夜
人体が 泡に分解している トテモあわただしい話だった 両手がなかった まだ手のかたちは残っていた けれどそれは紫色の泡だった だから気づいたんだ 全身が泡なんだろうと も…
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2024-2-19
山下徹の詩
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意味不明でもいいじゃないか
チーズと思ってかじったら 消しゴムだった おいしかったね そうつぶやいて かじられた消しゴムを 筆箱にしまった ロンドンで ドローンしていた どうかしましましたか …
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2024-2-16
山下徹の詩
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無音の声から
声はつながっている 決して大きな声ではないが といって 小さな声でもない それは無音の声 脳を走る声だった 生まれてからこのかた つまり ずっと いままで その声はつながっている 脳…
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